2007年7月29日日曜日

★スコットランド遠征第二戦は1−3で勝利





スコットランド遠征第二戦、対ハーツ戦は1-3でバルサが快勝した。前半、ロナウジーニョが2ゴールを決めると、後半にはジオバンニ・ドス・サントス駄目押しの3点目を決めて勝負を決した。その他、エトー、ボージャン、アンリ等に多くのゴールチャンスがあったものの、決定力に欠いた。

スコットランド遠征第二戦のスターティングメンバーは第一戦のダンディー・ユナイテッド戦と全く同じメンバーだった。新加入選手ではトゥーレ・ヤヤが第一戦に続いてボランチの位置で相手攻撃の芽を寸断し、アンリは新星ボージャンと再三に渡るコンビネーションでチャンスを演出した。この勝利によって、ライカールト監督率いるバルサは2連勝でスコットランド遠征の幕を閉じた。

【再三のチャンス】
試合は序盤からバルサペースで進んだ。殆どをハーツ陣内でボールを運び、常に三角形を作ってパスを回していく。しかしながらスタジアムの長い芝にボールのすべりがやや悪かった。14分と15分にはそれぞれロナウジーニョとオレゲールにチャンスが巡ってくるも、ハーツのGKゴードンがことごとくセーブした。

【PKと同点ゴール】
20分、右サイドのザンブロッタがオーバーラップしてペナルティーエリアに進入したところを後ろから倒されてPKを獲得する。これをロナウジーニョがキーパーの逆を突いて落ち着いて決めて0-1と先制点を上げることに成功する。しかしここからハーツが反撃、ラインを上げて同点ゴールを狙ってきた。

右サイドからのフリーキックからファーサイドの選手がヘッドで折り返すと、中央にいたマケラがトラップからすぐさま右アウトサイドで蹴り込むと、バルデスの反応虚しくボールはゴールに吸い込まれた。1-1の同点に追いつかれた。

【再びボールを支配】
同点にされたバルサだったが、すぐさま試合の主導権を奪い返す。トゥーレ・ヤヤが次々とハーツの攻撃を寸断、ピッチ中央でボールを奪うと、そこから攻撃が展開されていった。

攻撃ではエトーとロナウジーニョが絶妙のプレーでチャンスを次々と演出。そんな中、40分に遂にその内の一つがゴールとして実った。エトーから左サイドをオーバーラップしたシウビーニョにスルーパスが出ると、フリーの状態からピンポイントのクロス。それをドンピシャのタイミングで中央で合わせたロナウジーニョがヘディングシュートを決めて再びリードを奪うことに成功した。

【ジオバンニが突き放す】
後半頭からは前回と同様に7人の選手が交代で出場した。ジョルケラ、ベレッチ、アビダル、デコ、ボージャン、ジオバンニ・ドス・サントス、そしてアンリだ。ここでフランク・ライカールト監督は新加入のフォワード達の素晴らしいプレーを目の当たりにすることになる。それが集約された形で表れたのがチーム3点目となるゴールだった。右サイドでボールを受けたボージャンが中へドリブルで入って行って、すぐさまクロスして中央から右サイドへ斜めへ走るアンリへスルーパス。抜け出たアンリが中央へグラウンダーのクロスを送り込むと、左サイドからゴール中央へ猛烈に突進してきたジオバンニ・ドス・サントスが押し込んでゴール。後半51分、新たに投入された3トップ全員が絡んだ見事なゴールだった。

【ボージャンとアンリ】
70分、右サイドでボールを受けたボージャンがするりと縦へ抜けるアンリへスルーパス。絶妙のお膳立ても、アンリのシュートはゴール右のポストに当たってしまう。個人技とチームでのコンビネーションがほど良くマッチしたバルサの攻撃に対し、ハーツのディフェンス陣は引いて守るしかなかった。

そして83分、今度は中央でボールを受けたアンリからボージャンへのスルーパス。しかしボージャンのシュートは大きくクロスバーを越えていった。ピッチ中央ではデコ、チャビ、トゥーレ・ヤヤがしっかりとプレッシャーを掛けて中盤を支配、ハーツに攻撃の糸口を掴ませなかった。結果として、この日のバルサはダンディー・ユナイテッド戦よりもゆとりを持った形で勝利を収めることが出来た。

【ゴール】
0-1 ロナウジーニョ (21分)
1-1 マケラ (23分)
1-2 ロナウジーニョ (40分)
1-3 ジオバンニ・ドス・サントス (51分)

売ってるのを見たら、もう〜!


実物を今日売ってるのを見ましたぁ〜〜〜!カッコイイ!
でも、サイズがなかったぁぁ〜!

2007年7月28日土曜日

★アンリ「このゴールは多くのゴールの始まりであって欲しい」



木曜日(26日)、ティエリ・アンリはFCバルセロナのユニフォームを身にまとってデビューを飾った。
自らのゴールを手土産にして。実戦から5ヶ月遠ざかっていたアンリにとって、
昨日の試合は色んな意味で感慨深い試合となったようだ。

翌日の金曜日に行われた記者会見場に現れたティエリ・アンリは元アーセナル時代の同僚であるシウビーニョと共にマイクの前に腰を下ろした。冷静な2人の選手とは対象的に、報道陣は熱気と興奮に包まれていた。マスコミ側から飛び出した計27の質問中、25がアンリに対しのものだったことに対し、シウビーニョは冗談で応じた。記者会見はフランス語と英語、スペイン語が飛び交っての問答となった。

【初ゴール】
アンリ「このゴールは今シーズン自分が決める沢山のゴールの序章であって欲しいね。でも、重要なのは誰がゴールを決めるかではなくて、チームが素晴らしい結果を掴み取るということだ。PKを弾かれた!?重要なのはゴールを決めたことだよ。ゴールはゴールだ。自分は初ゴールを決めた。それが事実だ」

【5ヶ月ぶりの実戦】
ダンディー・ユナイテッド戦に臨む前、アンリは怪我の為に5ヶ月間実戦を戦っていなかった。アンリ「自分にとって、再びピッチに立つこと自体がとても特別なことだった。親善試合とは言え、自分にとってはとても重要な試合だった。久しぶりの試合というのは特別な想いが沸き起こるものだよ」

【バルサの選手として一ヶ月】
先日の25日で丁度アンリがバルサの選手となってから一ヶ月が経つ。アンリ「自分がこのチームに来て最初に感じたことは、チーム内の団結心だ。これぞチームという感じがした。自分達はチームとしてタイトルを目指して戦うのだとね。このチームに所属すると決まった時からカステジャーノ(スペイン語)とカタラン(カタルーニャ州固有の言語)をマスターしなければいけないことは分かっていた。一刻も早くそれを実現したいね」彼のその意気込みは記者会見で早くも見て取れた。すなわち、大抵のスペイン語の質問に対し、通訳を介すことなく理解したのだ。

【地に足付けて】
“ティティ”の愛称で知られるアンリは自分が“クラック”と呼ばれることを好まない。アンリ「僕は新聞記者の人達が書き綴っているようなスターではない。僕は普通の人間だし、チームの勝利に向かって努力するだけのことだ。スター扱いされて過剰評価されることは望まないね」

【バルサのフォワード陣】
日頃話題になっている、ロナウジーニョ、メッシ、エトー、アンリの4選手はスタメンで同時プレー出来るかどうかについて、アンリ「ピッチは広い。全ての選手に対してスペースがある。もっともこれは監督の決断次第だけどね」

昨日の試合では後半45分を若き新生の二人、ボージャンとジオバンニ・ドス・サントスと共にプレーしたアンリ。「彼等バルサの若手有望株の二人とプレー出来たことはとても素晴らしかった。既に彼等のことは各年代の代表でのプレーを見て知っていた。彼等は十分トップチームでもやれることを証明していたね」

★アンリの日記、その4



遂にバルサのユニフォームを着てデビューを飾ったティエリ・アンリ。しかもデビュー戦でいきなりのゴールを決めた。第四回となるアンリの日記では、当然ながら現在の心境等、昨夜の親善試合の事が中心となった。

「昨日自分はバルサの選手として初めての試合を戦った。そういう意味でも昨日という日は非常に感慨深い一日となった。5ヶ月ぶりの実戦、そしてバルサとしてのデビュー戦でいきなり得点を決めることも出来た。オフィシャルゴールではないけれど、自分にとってはとても重要なゴールだ。とても感動的な一日だった。

ダンディー・ユナイテッドのファンの歓迎振りも素晴らしかった。45分間問題なくプレー出来たよ。試合はとても難しかった。何故なら自分達はまだ活動を開始して5日か6日かしか経っていない。一方のダンディー・ユナイテッドはプレシーズンを開始して既に3週間以上経っている。その為、彼らはよりフィジカルの状態が良かったと言えるだろう。自分達はまだまだこれから体を作り上げていく段階だ。

驚いたのは、自分がウォーミングアップを始める為にピッチの脇に姿を現した時、観客から拍手をもらった時だね。自分は一度もスコットランドでプレーしたことがないんだ。にもかかわらず、とてもありがたい形で自分を迎え入れてくれた。きっとそれはスコットランドならではのことだと思う。イギリスの人々は人を迎え入れる術を良く心得ているんだ。長いことイギリスでプレーしてきたけど、この地のファンは常に自分に対して温かい歓迎振りを示してくれた。

今日、自分は初めてバルサの選手として記者会見を行ったんだ。それ以前は入団発表の時にマスコミの前に姿を見せたことはあったけどね。あの時は凄い期待を感じたけど、常に入団発表の場というのはそういうものなのだと思う。バルサのようなビッククラブに関しては、人々はありとあらゆることを知りたがる。まぁ、当然の事だけどね。いずれにせよ、記者会見というのは大体同じような質問が飛んでくるし、大体同じような回答になる。これも仕事のうちだと思っているよ。

でも、バルサを取り巻くマスコミはやっぱり違うと感じたね。アーセナルに所属していた時は誰も練習なんか見に来なかったよ。マスコミもファンもね。イングランドというのはそういうところだ。でもユーベやモナコ時代に同じような経験をしてきたから今のような状況には慣れているよ。ホテルに着いた時、多くのファンがホテルの外でサインを貰う為に選手達を待っていた。でもそれはフットボールが根付いた土地でならどこでもあることで、ウェールズでもスコットランドでもアイルランドでも、そしてイングランドでもあったね。だからバルサが来れば当然こういうことは起こりうる。

昨日の試合によって、僕等は新しいシーズンに完全に突入したと言えるだろう。自分としても早く公式戦を戦いたくて仕方が無い。これはファンも同じ気持ちだと思う。でもここは落ち着いてじっくりと体を作って行きたいと思っているよ。

それじゃぁ、また明日!

ティエリ・アンリ

メガ・クラック・カルテット!



現世界最強のFWたちと言っていいバルサの最新鋭・超攻撃陣。
夢の4トップは実現されるか?
ライカールトは、デコとシャビどちらを司令塔に選ぶのか?
鍵を握るのは、新ピボーテ「トゥーレ・ヤヤ」か?

2007年7月27日金曜日

アンリの日記


★アンリの日記、その1

現在、セイント・アンドリュースの地にてプレシーズンのスコットランド遠征真っ最中の新加入選手、ティエリ・アンリ。今後、数回に渡ってアンリの日記を紹介していく。日記には、FCバルセロナの選手としての今の気持ち、スコットランドの歓迎ぶりへの感謝の気持ちなどが書き記されている。

セイント・アンドリュースの僕等に対する歓迎ぶりは素晴らしかった。イギリス人は常に大変紳士的だけれど、ホスピタリティーもあって、とても温かい気持ちにさせてくれる。今回も正にそういう歓待ぶりだった。僕達がこの地に到着してから、常に周囲の人達には親切にしてもらっている。本当に信じられないぐらい良くしてくれているし、トレーニング施設も非常に充実している。

時々、イングランドとスコットランドを同じとして見ると快く思わない人がいるかもしれないけど、とにかくホスピタリティーはスコットランドの人もイングランドの人も同じように素晴らしいと思う。僕自身、過去に2度、親善試合を戦うためにグラスゴーに来たことがある。

僕はフットボーラーとして着実にビッククラブへの階段を上ってきた。そして遂にFCバルセロナの一員になることが出来た。このチームで早速気に入ったのは、選手やコーチ陣の間の雰囲気がとても良いことだね。

新しい選手が入って来たら、その選手に気がいってしまいがちだけど、ここではあまりそういう新人に対する違和感なども無く、皆が皆と話をしている。選手達もコーチ陣もね。そして、いざ練習となるとサッと切り替えて、皆トレーニングに集中している。けれど、またホテル等でリラックスしている時は、皆で冗談を言い合って楽しい時間を過ごしている。このチームはとても良い雰囲気だと感じたね。

実を言うと今日の紅白戦は、自分としては結構苦労したよ。疲れたとかそういうことではなくって、何せ今年の3月初旬以降全く試合をしていなかっただけに、5ヶ月振りの実戦形式に少しギャップを感じた自分がいたんだ。一刻も早く試合感覚を取り戻したいね。でも、今日はその一歩として、とても良かったと思う。簡単ではないけれど、トレーニングを積んで、自分なりにしっかりと準備して、監督が起用してくれるように努力していくだけだ。でもとにかく、今日は久々に実戦形式のゲームが出来て良かったと思っている。

練習以外の時間はおやつを食べた後に少し眠るのが僕の習慣なんだ。午後のシエスタの時間にはテレビをつけてそれをなんとなく見ながらうとうとするのが日課だね。今は読書はしないね。だって読み始めると直ぐに寝ちゃうからね。シーズンがスタートして、体もすっかり出来上がったら読書やインターネットをする時間が増えると思う。今はハードなトレーニング以外の時間は極力体を休めようと思っている。

それじゃぁ、また明日。

ティエリ・アンリ


★アンリの日記、その2

昨日からスタートした“アンリの日記”。二日目となる今日は、自身の好物、パン・コン・トマテ(パンににんにくとトマトを擦り込んでオリーブオイルと塩で味付けをしたカタルーニャの定番メニュー)との出会い、そしてバルサでのデビューへの思いなどを綴った。


ここ数日は厳しいトレーニングを連日続けているから、エネルギーを補給する為にしっかりと食べなければいけない。自分は自身の体が必要としているもの、欲しているものを努めて食べるようにしている。もちろん、偏らないようにしてね。色んな物をちょっとずつ食べるように心掛けている。だけど特にフルーツは沢山食べるかな。何故ならそれが体にとって重要だと思っているからだ。とにかく色んなものを少しずつ食べる。パスタ、米、鶏肉、サラダ、何でも食べるね。

ホテルに滞在する時は、色んな種類の食事をすることが自分は好きだ。毎日同じ物ばかり食べていたら飽きてしまうからね。だけど残念ながらここ(スコットランド)ではバルセロナで良く食べていた僕の好物が無いんだ。そう!パン・コン・トマテだよ。パンにニンニクとトマトを擦り付けて、オリーブオイルと塩で味付けしたらもう食べられるあれさ。自分はその上に生ハムを乗せて食べるのが大好きだ。あれ、本当に美味しいよね。また、パタタス・ブラバス(揚げたじゃがいもに独特のソースを付けて食べるカタルーニャの定番料理)も大好きだね。本当に信じられないくらい美味しいよ。

今日は雨の音で目を覚ましたんだ。ここまで二日間天気が良かったけど、今日の方がスコットランドらしい天気と言えるかもしれないね。でも、トレーニングする分にはこれくらい涼しい方が良いね。だって、ここ数日はずっと走るメニューが多いからね。トレーニングは連日厳しい内容が続いている。プレシーズンで身体を作っていく段階だから当然のことだけどね。毎回練習は気合十分の、活気ある中で行われている。激しいトレーニングを乗り越えて、開幕を迎えなければいけない。早く体のリズムを慣れさせたいね。一日一日と体力が付いてきているし、体が厳しいトレーニングに適応してきているのを感じている。先シーズンの後半はずっとプレーしない時期が長く続いたけど、今シーズンの開幕に合わせて、他の皆と同じように体を作っていくつもりでいる。

明日の木曜日にはバルサの選手として初の試合をプレーすることになるだろう。監督が決めることだからまだ分からないけどね。とにかく自分にとっては感慨深い瞬間となるだろう。公式戦ではないけど、バルサのユニフォームを着ての初めての試合となるわけだからね。

緊張は無いね。僕はもうすぐ30歳になる年齢だ。これぐらいのことじゃびびらないよ。でも感激はするかもね。

既にこの間の紅白戦でロナウジーニョとエトーと一緒にプレーすることが出来た。こんな素晴らしい選手達が沢山いるチームでプレーすることなんてそうあることじゃない。本当に感激だし、ラッキーだと思う。ロニーやサムエルと一緒にプレー出来るということは本当に素晴らしいことだ。でも、彼らだけじゃない。他の選手達も本当に素晴らしい選手達ばかりだ。ロッカールームだろうが食堂だろうが、何処へ行っても各国代表の選手達ばかりだ。まったく凄いことだよ。

それじゃあ、また明日!

ティエリ・アンリ


★アンリの日記、その3

第三日目となったティエリ・アンリの日記では、ロッカールームでのコミュニケーションについてや、現在勉強中のカタランやカスティジャーノ(スペイン語)、そして間もなく迫ったデビューを前にした心境などについて書き綴ってくれた。

今、チームメイトとコミュニケーションをとるのはとても簡単だよ。ロニーもサムエルもフランス語を話せるし、トゥーレ・ヤヤもそうだ。もちろん、テュラムやエリック(アビダル)もね。今、カスティジャーノ(スペイン語)を猛勉強中なんだけど、まだこれを使ってインタビューに応えることは出来ないし、フランス語のように微妙な“あや”まで伝えることはまだ出来ない。一刻も早く出来るようになりたいね。

重要なのは十分に理解することで、今のところライカールト監督が練習中に出す指示は理解出来ているよ。今僕はフランス語と英語、そして少しのイタリア語を話すんだけど、それらの言葉がカスティジャーノの理解にも役立つ時があるんだ。似ている点はあるからね。でも同時にごちゃ混ぜになってしまうこともあるんだ。カスティジャーノを喋ったつもりが、イタリア語が出てきちゃったりね。でもまだこのチームに入って1週間だ。徐々に覚えていこうと思っているよ。時間が経つにしたがって良くなっていくはず。

カタラン(カタルーニャ州特有のカタルーニャ語)に関しては、入団発表の時にセスクに教えてもらったフレーズを使ってみたんだ。フィジカルコーチや理学療法士、他のスタッフ達は皆カタランを使うよね。彼らがゆっくり話してくれた時は自分にも理解出来るよ。だけど速く話されるとまだまだ理解するのは難しいね。でも今カタランも同時進行で勉強しているよ。まあ、そのお陰で時々混乱するけどね。例えば自分は良く午前中に“ボンディア(おはよう)”を使うんだ。他にもカタランだと“モル・ベー(いいねぇ)”“モルテス・グラシエス(どうもありがとう)”“アデウ(さようなら)”とかね。重要なのはその土地の文化を良く知ることだと思っているよ。

また、このセイント・アンドリュースの地ではカンテラ(下部組織)の若い選手達とも一緒にプレーしている。まだ彼らとは十分に話をする機会を持てていない。何故なら自分のカスティジャーノの能力の問題でね。だけど、アーセナルのフラン・メリダと共にU16のスペイン代表としてプレーしていたボージャンは見たことがあるし、ジオバンニ・ドス・サントスはU17ワールドカップで見たことがある。彼らも既に偉大なフットボーラー達だ。実際、ここにいる若い選手達は素晴らしい選手だからここにいるんだ。彼らには希望を持って突き進んで欲しいと言いたいね。彼らは才能を持っているし、あとはメンタリティー次第だと思う。

今夜はいよいよ僕のデビュー戦となるダンディー・ユナイテッド戦だ。もう準備は出来ているよ。常に出来ているけどね。でも重要なことは、この5ヶ月間試合をしていないから、自分が何処まで今出来るのかを把握することだね。今は無理したくないからね。そこから少しずつ積み重ねていけば良いと思っている。早くフットボールがしたいけど、着実に進んでいくことも重要だからね。次の日記では、試合での感想を書くことになると思う。

それじゃあ、また明日!

ティエリ・アンリ

★2007-08シーズン初戦を勝利で飾る

スコットランドで行われたプレシーズンの親善試合、対ダンディー・ユナイテッド戦は、後半終了間際にアンリがPKを決め、バルサが0-1で辛くも今シーズン初戦を勝利で飾った。

ティエリ・アンリがこれ以上ないという形でバルサの選手としてのスタートを切った。後半の45分間をプレーしたアンリは試合を決めるゴールで、バルサと自分自身に初勝利をもたらした。この勝利によってダンディー・ユナイテッド戦の連敗を4でストップさせ、同対戦としても初勝利を敵地で掴み取った。

【圧倒的なボールポゼッション】
立ち上がり、ダンディー・ユナイテッドは攻撃的に出て来た。その成果は早速表れ、7分にハントとバルデスが一対一となるシーンを作られる。しかしここでは鋭く飛び出したバルデスがボールを弾き出して事無きを得る。しかしながらこのチャンスは前半、ダンディー・ユナイテッドにとって唯一のチャンスとなる。

バルサは新加入のトゥーレ・ヤヤをボランチの位置に配し、徐々にボールポゼッションを高めていく。ボールをキープし、じわじわと相手陣内に進入し、完全に相手を引かせていく。18分にはゴール正面からロナウジーニョがフリーキックを蹴るも、惜しくもボールは左ポストを叩いて外側に外れた。続いてエスケーロとイニエスタがそれぞれゴール前でシュートチャンスを掴むも、なかなかゴールを割ることが出来なかった。

【さらなるチャンス】
さらにはエスケーロとエトーがそれぞれビックチャンスを迎えたが、ポジション取り良く守るダンディー・ユナイテッドのディフェンス陣と、鉄壁の守りを見せるGKスザモトゥルスキーの前にゴールを決めることが出来ず、前半を0-0で折り返した。

【7人の交代】
後半開始時は、この日最も注目すべきシーンが訪れた。アンリがバルサの紺とエンジのユニフォームをまとってデビューを果たした瞬間だ。さらには後半からジョルケラ、ベレッチ、ジオバンニ・ドス・サントス、ボージャン、デコ、そして同じくバルサデビューとなるアビダルも出場した。

ティエリ・アンリは後半の間、前線で動き回った。そのアンリがチャンスを迎えるまでに必要だったのは、僅かに1分、2タッチのみだった。いきなりのチャンスは、しかしながら僅かにクロスバーを超えていった。

【屈強なスコットランドディフェンス陣】
地元ダンディー・ユナイテッドはバルサよりも2週間早くプレシーズンを始めており、その上回るフィジカルコンディションを利用して、粘り強く、激しくアタックしてきた。その為、バルサはなかなか思い通りにパスを繋げず、一進一退の攻防がしばらく続いた。

特にダンディー・ユナイテッドはディフェンス面で屈強さを見せ、バルサの攻撃を時折ファール覚悟でことごとく弾き返していった。一方、攻撃ではダンディー・ユナイテッドはサイドの遠い位置から早めにクロスをセンターフォワードに蹴り込む作戦に出るも、バルサゴールを脅かす展開には殆ど繋がらなかった。唯一の例外はロブソンがゴール正面でヘディングシュートを決めたシーンだが、これもその前のファールを取られてノーゴールの判定となった。82分の出来事だった。

【ボージャンに2度のチャンス】
そんな中、カウンターアタックからボージャンがチャンスを掴む。しかしながらGKとの一対一でファインセーブに遭い、ゴールを奪うことが出来なかった。続いて88分、再びボージャンが左サイドから中へ切り込んですかさずシュートを放つも、ボールは僅かにゴール左へ外れた。

【そしてアンリ】
その数秒後、ジオバンニ・ドス・サントスが相手ペナルティーエリア内をドリブルで突進しようとしたところを倒されてPKの判定を受ける。これをアンリが蹴り込み、1度はGKに弾かれるも、落ち着いて跳ね返ったボールを押し込みゴール。終了間際に試合を決定付けるゴールが決まった。ダンディー・ユナイテッドもセットプレーから同点のチャンスを掴むも、ゴールの中でカバーに入ったベレッチが懸命のクリアーでピンチを防いだ。新加入選手4選手の内、3選手がデビューを果たした新生バルサは、2007-08シーズンを勝利でスタートすることに成功した。

【ダンディー・ユナイテッド 0-1 バルサ】
0-1 アンリ (90分)

2007年7月26日木曜日

アンリに日記が公開中



FCバルセロナのホームページでティエリアンリが日記を公開中〜!
http://www.fcbarcelona.jp/news/jul07/news_0725_5.html

2007年7月25日水曜日

最新!?07-08フォーメーション



もう移籍は無いかな〜と思って、
勝手に4-3-3でフォーメーションを見てみましょう!
理想はロナウジーニョ、エトー、アンリ、メッシ、デコの
ファイブ・メガ・クラックによる“クインテッド・マジコ”〜!でしょうね。
期待のドスサントスとボージャンも入れてみてっと。
なかなかどころか、凄〜いメンバーだなぁ〜!

ボージャン自身はどうなんでしょうか?

ボージャンが8月に韓国で行われる
U−17ワールドカップ(W杯)に向けた
U−17スペイン代表メンバーに招集された。
しかし、今回のメンバー入りは予想外のことで、
今後バルセロナはスペインサッカー協会に
ボージャン招集の取り消しを求めることになる。
それもそのはず、ボージャンは昨シーズン終盤から
U−17欧州選手権をはじめ、U−19、U−20、U−21と
各年代のスペイン代表チームでプレーしており、
肉体的な疲労は限界点に来ている。
U−17欧州選手権の優勝直後には
U−20W杯への参加もうわさされたが、
そうした状況から最終的には招集が見送られた。
よってU−17W杯についても、メンバー入りはないものと予想されていた。

 所属クラブのバルセロナは、23日から始まったトップチームの
スコットランド合宿にボージャンを連れてきており、
プレシーズン期間はトップチームで経験を積ませるとともに、
新シーズンに向けた体作りをさせたいと考えている。
 また、バルセロナは既にU−21スペイン代表に招集された
ボージャンが、3カテゴリー下のU−17代表で
プレーすること自体にも嫌悪感を示しているようだ。
確かに、既にフル代表に定着したセスク(アーセナル)や
セルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)の例を見ても、
飛び級した選手が再び自分の年代のカテゴリーに
戻ってプレーすることはほとんどない。

 今後、ボージャンに対する招集取り消し申請を
スペインサッカー協会やU−17スペイン代表監督が
認めるかどうかに注目が集まるが、同代表は韓国入りする前に
8月2日からマドリー市内で合宿を行う予定となっている。
バルセロナは2日からアジアツアーに出発するため、
状況に変化がない限り、ボージャンはアジアツアーに帯同しないことになる。
バルセロナのみならずスペインの将来も背負って立つボージャンだが、
体は1つしかない。勝利のために各チームの監督や関係者が
彼を招集したい気持ちは分かるが、クラブやサッカー協会が
しっかりと話し合った上で、彼の体や将来を優先した決断を下すよう願いたい。

2007年7月22日日曜日

★07-08プレシーズンがスタート


バルサの新シーズンが7月21日土曜日についにスタートした。朝9時にカンプ・ノウに集合した選手たちは4グループに分けられ、様々なメディカルチェックと今シーズン最初のトレーニングを順にこなして行った。本日(21日)と明日(22日)は2部練習が組まれており、トレーニングだけでなく選手達の体調を調べるための様々な精密検査が行われる予定だ。

【メディカルチェック】
最初にカンプ・ノウ内にて様々なメディカルチェックを受けたのはバルデス、ベレッチ、デコ、エスケーロ、オルモ、ジオバンニ・ドス・サントスで構成された赤グループと、ザンブロッタ、テュラム、チャビ、グジョンセン、モッタ、ボージャンで構成された緑グループだ。本日と明日の2日間に選手たちは現在のコンディションを詳細に調べるために様々なメディカルチェックを受ける予定だ。

【マシア練習グラウンド】
前述の2グループがカンプ・ノウ内にてメディカルチェックを受けている最中、他の2グループはマシア練習グラウンドに姿を現し新シーズン最初のトレーニングを行った。なお、青グループはオレゲール、アビダル、アンリ、エトー、マキシ・ロペス、マルク・バリエンテで構成され、黄色グループはジョルケラ、シウビーニョ、トゥーレ、イニエスタ、ロナウジーニョで構成されていた。

バルサB所属のオイエル・オラサバル、マルク・クロサス、ディマスらも本日のトップチームの練習に参加したが、メディカルチェックは既にバルサBと共に行っているためマシア練習グラウンドでの練習参加に止まった。ジョギングとロンド(ボール回し)と共にスタートした初日の練習は、フィジカル中心の軽い練習メニューが組まれていた。ロンドの後に入念にストレッチを行った選手たちはフィジカルコーチの指示に従い、2人組で行う2種類のサーキットトレーニングを行った。

【エトーとロナウジーニョが通訳】
ウォーミングアップを兼ね複数のタイプのロンド(ボール回し)が行われたが、その際にエトーとロナウジーニョが新加入選手のアンリ、アビダル、トゥーレの通訳を務め各ロンドのルールを説明するシーンがあった。