2007年7月28日土曜日

★アンリの日記、その4



遂にバルサのユニフォームを着てデビューを飾ったティエリ・アンリ。しかもデビュー戦でいきなりのゴールを決めた。第四回となるアンリの日記では、当然ながら現在の心境等、昨夜の親善試合の事が中心となった。

「昨日自分はバルサの選手として初めての試合を戦った。そういう意味でも昨日という日は非常に感慨深い一日となった。5ヶ月ぶりの実戦、そしてバルサとしてのデビュー戦でいきなり得点を決めることも出来た。オフィシャルゴールではないけれど、自分にとってはとても重要なゴールだ。とても感動的な一日だった。

ダンディー・ユナイテッドのファンの歓迎振りも素晴らしかった。45分間問題なくプレー出来たよ。試合はとても難しかった。何故なら自分達はまだ活動を開始して5日か6日かしか経っていない。一方のダンディー・ユナイテッドはプレシーズンを開始して既に3週間以上経っている。その為、彼らはよりフィジカルの状態が良かったと言えるだろう。自分達はまだまだこれから体を作り上げていく段階だ。

驚いたのは、自分がウォーミングアップを始める為にピッチの脇に姿を現した時、観客から拍手をもらった時だね。自分は一度もスコットランドでプレーしたことがないんだ。にもかかわらず、とてもありがたい形で自分を迎え入れてくれた。きっとそれはスコットランドならではのことだと思う。イギリスの人々は人を迎え入れる術を良く心得ているんだ。長いことイギリスでプレーしてきたけど、この地のファンは常に自分に対して温かい歓迎振りを示してくれた。

今日、自分は初めてバルサの選手として記者会見を行ったんだ。それ以前は入団発表の時にマスコミの前に姿を見せたことはあったけどね。あの時は凄い期待を感じたけど、常に入団発表の場というのはそういうものなのだと思う。バルサのようなビッククラブに関しては、人々はありとあらゆることを知りたがる。まぁ、当然の事だけどね。いずれにせよ、記者会見というのは大体同じような質問が飛んでくるし、大体同じような回答になる。これも仕事のうちだと思っているよ。

でも、バルサを取り巻くマスコミはやっぱり違うと感じたね。アーセナルに所属していた時は誰も練習なんか見に来なかったよ。マスコミもファンもね。イングランドというのはそういうところだ。でもユーベやモナコ時代に同じような経験をしてきたから今のような状況には慣れているよ。ホテルに着いた時、多くのファンがホテルの外でサインを貰う為に選手達を待っていた。でもそれはフットボールが根付いた土地でならどこでもあることで、ウェールズでもスコットランドでもアイルランドでも、そしてイングランドでもあったね。だからバルサが来れば当然こういうことは起こりうる。

昨日の試合によって、僕等は新しいシーズンに完全に突入したと言えるだろう。自分としても早く公式戦を戦いたくて仕方が無い。これはファンも同じ気持ちだと思う。でもここは落ち着いてじっくりと体を作って行きたいと思っているよ。

それじゃぁ、また明日!

ティエリ・アンリ

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